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<ユウVSファスティム>
ユウとファスティムが牽制しながら相手の様子をじっとみている。
ファスティムは軍大将ではないが、王の側近として活躍している軍のエリートである。実力は申し分なく、実績もある。しかし、王の側近となりうる最大の理由は弱者を見下す姿勢や自分のプライドのためなら手段を選ばない残忍さを持ち合わせているため。悪魔にとっては使いやすい優秀な駒なのだ。
そして、ファスティムは王を操る悪魔の存在を知っている唯一の人間でもある…。
ファスティムがユウに対して言う。
ファスティムー「なぁ、お前の仲間の”イル”といったか?あいつは人間じゃないな?」
ファスティムの突然の問いかけに驚くが冷静にユウが答える。
ユウー「だからどうした。今、そんなことよりも自分の身の安全を心配したらどうなんだ。」
そう言うとユウはファスティムに斬りかかる。ユウの剣は重く、そして鋭かった。
しかし、ファスティムはその剣を受け止め、薙ぎ払う。ファスティムが続ける。
ファスティムー「そしてお前、何か不思議な力を持っているみたいだな。」
ユウはなぜそれがわかるのかと思いながら驚いた顔をする。その顔を見てファスティムが言う。
ファスティムー「”なぜそれがわかったのか”と言う顔をしているな。まあ、無理もない。俺以外はお前の力には気づくはずもないからな。」
ファスティムの話に疑問を抱えながらユウは問う。
ユウー「どういうことだ。」
ユウの質問に対してファスティムが答える。
ファスティムー「それはな、俺が悪魔から力もらったからだ!」
ファスティムはそう言うとその力を解放し始めた。禍々しい黒いオーラを感じる。イルから力をもらったユウはその禍々しいオーラを目視でも確認することができた。
ファスティムー「この力を使うとな、頭がスカッとして殺すことの喜びが強くなるんだよ。”早く殺してぇ”っていう気持ちが強くなるんだよ!」
そう言いながらファスティムはとんでもないスピードでユウに斬りかかる。ユウは防ぐのでやっとだ。ファスティムの剣の衝撃で足回りの地面が砕ける。耐えられずユウがファスティムの剣を振り払い、距離を取る。
ファスティムが嬉しそうにユウに言う。
ファスティムー「その程度か〜?イキがいいのは口だけか。おい、坊ちゃん!」
ファスティムは続ける。
ファスティムー「なぁ…。力、使ってこいよ。使わねーと勝てねーぞ?」
ファスティムの言葉にユウが答える。
ユウー「あぁ、言われなくてもそうするつもりさ!」
ユウが力を使った。つけ焼き刃なため、ファスティムよりも力のコントロールはうまくはない。力を使ってもなお、ファスティムのほうが格上だとユウは理解していた。しかし、それでもユウは負けるわけにはいかない。
ユウはファスティムにすごい勢いで斬りかかる。その攻撃をファスティムが避け、背後に回り、ユウに斬りかかる。
その攻撃を超スピードでユウが防ぐ。衝撃で二人とも背後に吹っ飛んだ。
ファスティムが言う。
ファスティムー「俺の動きに付いてきているのは褒めてやろう。だが、それだけだ。お前は俺には勝てない。」
そういった後、ファスティムが意識を剣に集中する。そうすると剣の先が真っ黒に染まっていく。禍々しいオーラだ。ユウはあれを食らったらまずいと感覚的に理解した。しかし、それは遅かった。
ファスティムは今まで以上に超スピードでユウに近づき、ユウを斬りつけた。ユウの防御は間に合わず斬られてしまった。ユウが言う。
ユウー「…うぅ….。」
攻撃が当たったこととユウに攻撃が効いていることを確認したファスティムが勝ち誇ったかのように笑い、言う。
ファスティムー「筋はよかったぞ、今後が楽しみなレベルでな。しかし運が悪かったな。」
そう言うとファスティムはその場を去ろうとした。
ユウの傷は大きい。防ぎきれないとわかったユウは一瞬超スピードを使い、なんとか急所を避けたが、それでもファスティムの攻撃は大きかった。
ユウの意識が薄れていく。ユウの意識が薄れていくにつれ。様々な記憶が蘇ってくる。
<ユウの記憶>
ユウが生まれた時のこと。ユウが元気に遊んでいる姿。ビルが生まれ、ビルのお守りをしている様子。ビルと一緒に遊んでいる様子。…そして、ビルと軍大将を目指すと誓った様子。
ユウが言う。
ユウー「(これは、俺の記憶…?)」
ユウの記憶はまだ蘇ってくる。
ユウがビルと剣の特訓をしている様子。ビルに剣で買っている様子…。様々な記憶が蘇ってくる。
そして、事件があったあの日の様子も…。ファスティムとその部下たちがが村人たちを斬り殺していく。ユウが言う。
ユウー「(…や、やめろぉぉぉぉおお!!)」
しかし、ユウの言葉は届かない。描写が代わり、ビルとの再開を果たした様子。イルやクラムとの出会いの様子。
そして、イルに力を分け与えてもらい、突苦心している様子…。記憶の中でイルが言う。
イルー「二人とも力を使えるようになってよかった!ただ、一つ覚えておいて欲しいのが”今日の特訓は基本中の基本だということ”!この力は応用すればいろんなことができるようになるから覚えておいて欲しい…!」
その言葉を聞いてユウが考える。
ユウー「(力を応用…?)」
シーンは変わる。これはファスティムの戦う前の記憶だ。
ビルー「ユウ、負けるなよ…!」
ビルの言葉にユウが答える。
ユウー「あぁ、お前たちもな!」
ユウが自分で言った言葉。ビルがユウに向けた放った言葉が頭の中に響わたる。そして、最後に、ユウを育ててくれた村人が目の前に現れる。村長らしき人物が言う。
村長ー「ユウ、お前は本当に立派に育ってくれた。わしらはもう何もしてあげられないが、わしら全員ユウの味方じゃよ。お主の道を進み、これからも強く自分の望む道のを進んでくれ…。」
村長たちが少しずつ薄れていく。それと同時にユウの意識が戻っていく…。
ユウの意識が完全に戻った。目の前にはファスティムが、そして自分はボロボロ。だがまだ動ける。
記憶の中で言っていたユウの言葉を再び思い出して考える。
ユウー「(この力は応用できる…。じゃあ、こんなこともできるんじゃないか?)」
そう言うとユウはファスティムに斬られた傷口に手を当てた。尋常じゃないくらい痛い。しかし、そんなことを気にしている暇はない。ユウが意識を手に集中させた。
そうするとユウの手のひらは大きな光を放ち輝いた。すると、ファスティムに斬られた傷がみるみる治っていくではないか。ユウは”やっぱり”という顔をしてゆっくりと立ち上がり言う。
ユウー「ファスティム!お前との戦いはこっからだぜ!」
ユウの傷が治っているのを見て、ファスティムが動揺しながら言う。
ファスティムー「致命傷を負わせたはずなのになぜお前の傷が治っているんだ!」
ユウとファスティムとの戦いは振り出しに戻った。
<ライデンVSグラス>
ユウとファスティムが死闘を繰り広げている中、ライデンとグラスも同じように戦っていた。ライデンが言う。
ライデンー「グラス、やっぱりお前は強いな。」
ライデンの言葉に対しグラスが言う。
グラスー「ふっ…。何を今更。軍大将がお前から私に変わった時点で実力の優劣ははっきりしたであろう。」
グラスの言葉にライデンが言う。
ライデンー「実力の優劣…ね。本当にそう思っているのか?」
ライデンはそう言うと意識を集中させた。すごいプレッシャーだ。圧倒的な実力差。グラスはその実力差をライデンのプレッシャーだけで感じ取った。
しかし、軍大将を任されているというプライドからグラスはライデンに斬りかかる。そのグラスの一瞬の迷いを見逃さなかった。
斬りかかろうとするグラスに対し、ライデンがグラスを斬りつける。ライデンの斬りつけはもちろんだが、圧倒されたプレッシャーに立ち上がることができなかった。圧倒的な実力差でライデンはグラスに勝利したのだ。
立てないグラスを見てライデンが言う。
ライデンー「グラス、悪いな。お前は強いが俺の方が100倍強い。」
そう言葉を吐き捨て、人質の元へと急いで行った。

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