ーこの物語は、神”テオス”が10人の子供を誕生させることで始まる。ー
この世は、めまぐるしい人類の発達により、たくさんの国が生まれ、また権力を誇示するために敵を滅ぼし、滅ぼされる無惨な世界。
もちろん戦いが全てではないが、私利私欲にまみれた人間たちの愚行は今や神”テオス”にも届き、頭を悩ませている。
〈イナニセット宮殿〉
ここは天空に住まう神々が集まり、話し合いをする場。
テオスー「ここ数世紀、人間の成長は実に素晴らしいものだ。しかし、その一方でこのまま野放しにしておけば、人間たちは自ら破滅へと向かうことになろう。」
続けて、真剣な顔つきで言う。
テオスー「今ここで対策を打たねば手遅れになる。どうしたものか…。」
テオスが頭を悩ませていると、一人の神が口を開いた。
ディオルムー「…。テオス様、私に一つ提案がございます。」
テオスー「なんだ。申せ。」
軽くお辞儀をした後、ディオルムがテオスに言う。
ディオルムー「はっ。…人間界へ神を送るのです。そして、我々が人間たちの先頭に立ち、戦乱のない世界へと導いていく、というのはどうでしょう。」
続けて、ディオルムが言う。
ディオルムー「たくさんの人間の信頼を勝ち取り、先頭に立つ。これだけでもかなり大変でしょう。短期的に見れば、人間たちに我々が直接手を下してしまえば、済むこと。しかし、それではまた人間達が同じ文明レベルまで発展した時に同じことを繰り返します。」
ディオルムの意見に女神”ニュクス”が言う。
ニュクスー「我々が先頭に立ち、”根本から”戦乱のない世の中へと導いいていくと言うことですね。」
ディオルムー「女神”ニュルク”。その通りです。」
テオスー「…悪くない。しかし、ここにいる神たちは各々が神々の世界より全うせねばならないことが山ほどある。人間界に降り立ち、長い年月を費やすのは不可能だ。」
ディオルムー「おっしゃる通りです。そこで、さらなる提案となりますが、我々の代わりとなる”ミリコス(神の子)”を誕生させてはどうでしょう?」
沈黙した後、テオスが言う。
テオスー「…それは良い考えだ。続けよ。」
ディオルムが続ける。
ディオルムー「ミリコスの人数は10人。より確実に導いていくためにはある程度の人数が必要と考えます。また、より人間たちの前に立つにふさわしい存在となるよう1人ずつ能力を分け与え、誕生させるべきでしょう。」
テオスはしばらく沈黙を続けた後に言った。
テオスー「….。ディオルム、よくぞ提案してくれた、感謝する。ディオルムの提案に意義のあるものは?」
神々はディオルムの提案に賛同。神々の会議は終了した。
会議終了後、テオスはディオルムを呼び、ディオルムの提案をより細かく聞いた。その上で、テオスが言う。
テオスー「…。理解した。では、ディオルムの言う通り、ミリコスを誕生させようぞ。」
テオスはディオルムの提案通りミリコスを誕生させるべく、ペパリット宮殿に移動した。
〈ペパリット宮殿〉
ペパリット宮殿にてミリコスを誕生させるための儀式が始まった。
テオスー「”プリム”よ、我がテオスの子として今ここに誕生したまえ。」
あたりを覆い隠すような光に包まれ、中央に人影が、最初ミリコス”プリム”が誕生した。
テオスー「強き子”プリム”よ、お前には”時を操る力”を授けよう。」
神々の長であるテオスにとって子を誕生させることや能力を分け与えることは容易であった。
儀式は続き、プリムを含めた10人のミリコスたちが誕生した。
名前は上から、「プリム(男)」「ラース(男)」「キア(女)」「ティナ(女)」「シュリ(男)」「シン(男)」「クレア(女)」「ファルス(男)」「レンマ(男)」そして「イル(男)」。
今ここに、イルを含めた10人のミリコスが誕生した。

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